日焼けマシーン

銅板一文字葺き工法。っていう屋根の葺き方があります。
銅板を、レンガ調に編み上げていくんですよ。
よく神社なんかにある、ミドリ色のあれです。



もちろん普通の家でもやるんですけど、今日がそれ。
作るのが大変なら葺くのも大変。
冬はまだいい。
夏は最悪。



まず、作る時に、汗を落としてはいけない。
汗の塩分で、変色します。緑や、黒くなります。
落ちて、すぐに拭かないと跡が残ります。
落ちて、3秒経ったらもうダメ。
黒っぽい跡が残ってしまう。
もちろん、現場で拭く時も汗をかいちゃいけません。
今日みたいな天気でも・・・
って無理!絶対落ちるから!!
動いたら汗が落ちる。
すぐに拭けるのはいいけど、気付かなくて、後で跡に気付いたり。
気付いたときはもう遅いんですけどね。



それが、ひとつめの問題。
ふための問題は、照り返し。
アスファルトの照り返しなんてメじゃないですぜ?
ちょっとだけ曇った鏡が目の前にあるようなもんですから。
眩しくて見てられないし、熱いし、半日で顔が真っ赤。
もちろん、熱いから汗も落ちます。



施工後、「終わりましたよ」と報告した後、
「おー、やっぱり銅板はきれ・・・い、やなぁ」
うん、ところどころくすんでるもんね、分かります、分かりますよ。
「1週間ほどで同じように変色して分からなくなりますから。」
とは言ったものの、完全に分からなくなるには、本当は1ヶ月ぐらいかかります、すいません。


やっぱ銅板を使った仕事の後は、
「この輝きは1週間ほどしか持ちませんからね。今のうちに写真撮っておいた方がいいですよ」
と言いたい。
こんなので写真撮られたら一生モノの恥だ。
汗だからしょうがないんだけどさ、分かる人は分かってくれるんだけどくれるんだけど、
汗のバカ。