風邪6日目

今年の風邪はひどいなぁ。
風邪でこんなに長引いたのって初めてだな。
っていうか、これ風邪か?
今日は仕事をしようとしたけど、あまり仕事がない。
って言われたからもう一日家でゆっくり休むことにした。
1時間ほど寝てたら急に起こされて仕事へ連れて行かれた。



この日の仕事は鉄骨の上にフレームを溶接する。
まず、フレームを付ける目印の墨出し。
ミリ単位で付けます。でも、実際には2㎜ぐらいならずれてもいいんですけどね。
そこで、溶接だ。
溶接は簡単。最初は難しかったけどね。
普通の人に金槌と釘を渡して「釘を打て」って言えば誰でも打つけど、
溶接棒を渡して「溶接して」って言えば、出来る人はいないと思う。
何もしらずにミッション車の運転はできないでしょ?
慣れるのには苦労したなぁ。
慣れてきたら、金槌で釘を打つよりも楽だ。



まぁ、溶接自体は楽ですよ。溶接自体は。
問題はねぇ、高さなんですよ。
いや、高さもそんなに問題じゃないんですよ。
6階の屋根でも普通に登れるし。
でも、鉄骨ですよ。幅なんて20センチもないんですよ。
それで2階の屋根相当の高さですよ。
怖いにきまってる
「あっ」ってなったら死んじゃうもん。
それこそ「生きて帰ろう」ですよ。
こういう時に「自分は生きてる。生きたいんだ」と思う。



でも、実はそう思おうとしている自分がいます。
本当は怖くて逃げ出したいんです。
高いところにいると、すぐにでもその場から逃げ出したいんです。
飛び降りてでも。
「高い。嫌だ。怖い。嫌だ。逃げ出したい」
「落ちたら痛い。いろんな人に迷惑がかかる。たぶん親は泣いてくれる。その前に痛い。やめておけ!」
鉄骨の上に立っていると、飛び降りたくなる自分を必死で抑える。



死はね、意外と身近なところにあるんですよ。
それに気付いていながら生きるのと、気付かないで生きるのと、
・・・どっちがいいんだ?